2022.12.13マウスピース矯正ワイヤー矯正歯科矯正部分矯正
すきっ歯の矯正費用はいくら?自力で治す方法や保険適用の有無について


すきっ歯を矯正で治したいけど、矯正って高いよね…。実際どれくらい費用がかかるんだろう?
すきっ歯は口を開けるとすぐに見えてしまうため、人前で笑ったり話したりするときに気になってしまう方も多いのではないでしょうか。
この記事ではすきっ歯が気になる方のために
- すきっ歯を矯正する費用・期間
- すきっ歯の矯正は保険適用になるのか?
- すきっ歯を自力で治すことは可能か?
などについて分かりやすく解説します。
すきっ歯を矯正する際に知っておきたいことも合わせて紹介しますので、すきっ歯を治したいと思っている方は是非参考にしてください。
この記事の目次
すきっ歯を矯正する費用や期間はどのくらい?できるだけ安く治したい!

すきっ歯とは、歯と歯と間に隙間が空いている状態のことを指します。
特に上の前歯の間に隙間が空いていると目立つため、見た目を気にされている方も多いのではないでしょうか。
「すきっ歯を矯正で治したいけど、費用がどれくらいかかるか心配…」
そんなあなたのために、すきっ歯を矯正する際にかかる費用や期間について解説します。
すきっ歯を矯正する費用はどのくらい?
すきっ歯を矯正する費用の相場は約10万〜100万円と幅広く、すきっ歯の状態や治療方法によって大きく異なります。
すきっ歯の矯正方法は、大きく分けて以下の3つがあります。
すきっ歯の矯正方法
- マウスピース治療
- ワイヤー矯正(表側)
- ワイヤー矯正(裏側)
矯正と聞いて多くの人が思い浮かべるのは『ワイヤー矯正(表側)』かと思いますが、歯の裏側にワイヤーを装着する『ワイヤー矯正(裏側)』や、ワイヤー装着はせずにマウスピースのみで治療を行う『マウスピース治療』でもすきっ歯の治療は可能です。
矯正方法 | 費用相場 |
マウスピース治療 | 10~100万円 |
ワイヤー矯正(表側) | 30~90万円 |
ワイヤー矯正(裏側) | 50~100万円 |
それぞれの方法による費用の相場は以下の通りです。前歯のみのすきっ歯の治療であれば、マウスピース治療で費用を押さえて行うことも可能です。
すきっ歯矯正の期間はどのくらい?
すきっ歯の矯正の期間は約2ヶ月〜2年と、費用と同じくすきっ歯の状態や治療方法によって大きく異なります。
前歯だけの矯正であれば2〜3ヶ月程度でキレイになる人もいますし、咬み合わせから変える必要があると2年以上かかる人もいます。
また、すきっ歯がキレイに治ったとしても、歯が元の位置に戻らないように固定する『保定期間』が1〜2年必要です。
すきっ歯の矯正は自力でできる?輪ゴムが使える?
「自力で手軽にできる」とアメリカで話題になり、日本でも興味を持つ人が増えている輪ゴムで行うすきっ歯の矯正。
とても安全とは言い難く、キレイにすきっ歯を治すことも困難なためオススメできません。
仮に一時的にすきっ歯が治ったとしても、実行中や実行後に歯や歯茎に様々な悪影響を及ぼす危険があります。
輪ゴムで行うすきっ歯の矯正のリスク
- 他の部分に隙間ができる
- 無理な力を加えたことで歯がぐらついてしまう
- 歯がねじれてしまう
- 輪ゴムが歯茎に食い込むことで感染症・歯周病を引き起こす
- 一度すきっ歯が治っても、すぐに元の歯並びに戻ってしまう
自力でのすきっ歯の矯正は大きなリスクが伴うだけでなく、キレイにすきっ歯を治すことは難しいです。
すきっ歯の矯正は、必ず専門の歯科医院で行いましょう。
すきっ歯の矯正は保険適用になる?
すきっ歯の矯正は、見た目を美しくする美容目的の治療となるため、基本的に保険診療の適応外です。
ただし、歯並びや咬み合わせに問題があり、歯科医師が疾患と判断した場合、症例によっては保険適用になります。
保険が適用される歯科矯正に関して、日本矯正歯科学会のホームページに以下の記載があります。
1.「別に厚生労働大臣が定める疾患」に起因した咬合異常に対する矯正歯科治療
2.前歯及び小臼歯の永久歯のうち3歯以上の萌出不全に起因した咬合異常(埋伏歯開窓術を必要とするものに限る。)に対する矯正歯科治療
3.顎変形症(顎離断等の手術を必要とするものに限る)の手術前・後の矯正歯科治療
日本矯正歯科学会
すきっ歯に関係する可能性が高いのは2の症例ですが、専門用語だらけで分かりにくいですよね。
つまり、以下の3つに該当する場合に歯科矯正が保険適用になります。
歯科矯正が保険適用になる条件(要約)
- 3本以上の歯がない(親知らずを含まず)
- 咬み合わせに異常がある
- 特別な処置(埋伏歯開窓術)が必要
しかし、ほとんどの方のすきっ歯はこの症例には当てはまらず、すきっ歯の矯正は基本的に自費で行うと考えていいでしょう。
あなたのすきっ歯が保険適用になるかどうかは、歯科医師の判断となるため、矯正歯科で診てもらうのが確実でしょう。
私のすきっ歯は矯正で治る?歯並び別に解説!

すきっ歯と一口に言っても、その原因や状態は様々です。
「私のすきっ歯は矯正で治るの?」
そんなあなたのために、4つの歯並び別に解説します。
- 歯が小さいすきっ歯
- 前歯のすきっ歯
- 出っ歯のすきっ歯
- 高校生のすきっ歯
矯正で治療が可能かどうか、他の治療法は何があるかもそれぞれの症例ごとに詳しく解説します。
歯が小さいすきっ歯は矯正で治せるかも
通常の歯よりも小さい歯のことを『矮小歯(わいしょうし)』と言い、この矮小歯があることで歯と歯の間に隙間ができてしまっていることがあります。
矮小歯が原因ですきっ歯になっている場合、矯正で治せるかどうかは矮小歯の大きさによって変わります。
矯正では歯自体を大きくはできないため、矮小歯があまりに小さすぎる場合は矯正だけでは治せません。
歯が小さすぎると歯の根も細く短いケースが多く、矯正治療によって歯の寿命を縮めてしまう恐れもあります。
その場合は、矯正以外の以下の方法で治療が可能です。
矯正以外のすきっ歯の治療法
- 補綴治療:人口の差し歯を被せて隙間を埋める
- ラミネートべニア:薄い人工歯を歯の表面に張り付けて隙間を埋める
- ダイレクトボンディング:プラスティック樹脂を歯に直接盛りつけて隙間を埋める
矮小歯が他の歯に比べて僅かに小さい程度であれば、矯正ですきっ歯を治すことも可能です。
前歯のすきっ歯は矯正で治せるかも

すきっ歯で最も多いのが、上の前歯の中心に隙間がある『正中離開(せいちゅうりかい)』というケースです。上の前歯の真ん中なので、人目が最も気になる部分ですよね。
この正中離開は、矯正での治療が可能です。
他の部位に問題がなく正中離開のみの治療であれば、部分的な矯正で金額は比較的安く期間も短く済む可能性があります。
出っ歯とすきっ歯の歯並びは矯正で治せるかも
出っ歯とすきっ歯が両方ある場合、矯正での治療が最も効果的です。
出っ歯とすきっ歯を同時に治療するためには、咬み合わせの調整が不可欠です。
矯正では歯の位置だけでなく角度も微細にコントロールができるため、複雑な歯並びの治療に適しています。
軽度〜中程度の出っ歯であれば、ワイヤーを使わないマウスピース治療も可能です。
高校生のすきっ歯矯正の費用は大人と一緒
永久歯が生え揃っている高校生のすきっ歯矯正は、大人と同じ内容になるため費用も大人と同じです。
しかし、高校生ですきっ歯矯正をするメリットはあります。
高校生ですきっ歯矯正するメリット
- 矯正期間が短く済む可能性がある
- 身体の不調が改善される可能性がある
- コンプレックスが解消されることで精神的ストレスが減る
高校生は大人よりも新陳代謝が活発で歯の周りの骨や組織も柔らかく、歯がスムーズに動きやすいため矯正期間が短く済む可能性があります。
費用は大人と同等かかりますが、治療期間の短縮や高い審美性が期待できるといった点から、高校生ですきっ歯矯正をする価値は十分あるでしょう。
すきっ歯を治す方法!矯正と矯正以外の治療法

すきっ歯を矯正で治す方法について解説してきましたが、矯正以外にもすきっ歯を治す方法はあります。また、すきっ歯を矯正で治す際に知っておきたいことも合わせて解説します。
すきっ歯を矯正以外で治すにはセラミック治療
すきっ歯を矯正以外で治す方法として、補綴(ほてつ)治療があります。
【補綴治療とは?】
詰め物や被せ物など人工物を使って、歯の機能性や審美性を補う治療法
『差し歯』と呼ばれるものも、この補綴治療に当たります。
補綴治療に使われる材質は金属、プラスチックなど様々な種類がありますが、その中でも審美性や耐久性に優れているのが『セラミック』です。
【セラミック治療とは?】
自分の歯と同じ色・質感のセラミックの被せ物を被せる治療法
▼セラミックによるすきっ歯治療のメリット・デメリット▼
メリット | デメリット |
治療期間が短い(数回で済む) 歯を大きくできる 強度、審美性が優れている 汚れが付きにくい | 歯を削る必要がある 症例が限定的 |
セラミック治療も矯正と同様に保険適用外で、費用の相場は1本8〜20万円です。
矯正だと長くて2年近くかかる期間が、セラミック治療では数回、期間にすれば1、2ヶ月で終了するのは大きな魅力ですね。
ただし、すきっ歯の状態によってはセラミック治療では治せない場合もありますので、どの治療法を選択するかは歯科医師と相談して決める必要があります。
すきっ歯を治すために上唇と歯ぐきをつなぐ「すじ」を切ることも

上の前歯の中央にある歯茎と上唇を繋ぐスジのことを『上唇小帯』といいますが、この上唇小帯が歯と歯の間に入り込んでいることがあります。
上唇小帯は低年齢の時には太く長いことが多く、顎の成長と共に上唇小帯の位置が上の方に移動していき、幅も狭くなっていきます。
しかし、成長しても上唇小帯が永久歯の前歯の歯と歯の間に入り込んだままになってしまうと、上唇小帯が邪魔をして前歯がすきっ歯になる原因になります。
この場合、すきっ歯を治すための矯正と同時に、上唇小帯を切る処置を行う場合があります。
しかし、”上唇小帯が長い=切る必要がある”わけではなく、上唇小帯の位置やすきっ歯の状態によって異なります。
切除の必要があるかどうかは歯科医師に相談してみましょう。
すきっ歯矯正はマウスピース矯正でもできる?
前歯部分の少しの隙間であれば、マウスピース矯正がオススメです。
マウスピース矯正の大きな利点は、矯正器具を簡単に取り外せることです。
お手入れも簡単で、矯正治療中に矯正器具が原因となって歯の病気などに発展する心配がありません。
歯の表面にワイヤーを通す表側矯正の場合、治療中の見た目が気になるところですが、マウスピース矯正であれば見た目も気にせずに矯正が可能なため、社会人の方でも気軽に始められます。
ワイヤー矯正と比べても費用が安く期間も早く済むことが多いため、近年とても人気の矯正方法です。
マウスピース矯正の料金と期間
- 部分矯正:10万~40万円、2ヶ月~1年程度
- 全体矯正:60万~100万円、1年~3年程度
※ここで紹介する値段・期間はあくまでも目安です。
マウスピース矯正の費用は歯科医院ごとに異なり、治療期間にも個人差があります。
すきっ歯の治療はマウスピース矯正が得意とする治療なので、是非検討してみてはいかがでしょうか。
すきっ歯矯正は後戻りしやすいって本当?
すきっ歯の矯正に限らず、どんな矯正治療でも後戻りの可能性はありますが、その中でも特にすきっ歯は後戻りがしやすいです。
矯正によってキレイな歯並びになったとしても、歯は元の位置に戻そうとする力が働くため、矯正後何もせず放置してしまうと元の歯並びに戻ってしまいます。
そのため、矯正後は『保定装置(リテーナー)』と呼ばれるキレイになった歯並びを維持するための装置が必須です。
「後戻りしてしまった」という方の多くが、この保定装置をさぼってしまったことが原因です。
保定装置には大きく分けて2種類があります。
保定装置(リテーナー)の種類
- 固定式:歯の裏側にワイヤーで取り付けるタイプ
- 可動式:取り外し可能なマウスピースタイプ
可動式は取り外し可能で便利ですが、装着をさぼってしまうと後戻りしてしまう可能性が高いので注意が必要です。
保定装置を入れる期間の目安は、少なくとも歯を動かした期間と同じくらいの期間(例えば、矯正治療の期間が2年かかったなら保定も2年間)が推奨されています。
保定装置を医師の指示通りにつけていれば後戻りする心配はほとんどありませんので、さぼらず確実に保定装置をつけてキレイな歯並びを維持しましょう。
まとめ
すきっ歯矯正の費用や期間、方法などを解説してきました。
ポイント
- すきっ歯矯正にかかる費用は約20万~100万円が相場
- すきっ歯矯正の期間は約2ヶ月~2年(状態によって異なる)
- すきっ歯矯正はマウスピース治療が得意な歯並び
すきっ歯は見た目だけの問題以外にも、虫歯や歯周病になりやすかったり喋るときに発音がしにくかったりと、様々な悪影響があります。
今はマウスピースで手軽に矯正も可能なので、大人の方でも矯正をしている方はとても多いです。
「もう大人だし今更矯正なんて…」
などと思う必要はありません。
すきっ歯が気になる方は、かかりつけやお近くの歯科医院で気軽に相談してみましょう。
当院でもすきっ歯のマウスピース矯正を取り扱っています。相談と検査までは無料で行っていますので、お気軽にご来院ください。ご予約は電話のほか、WEBから24時間行えます!