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2022.04.17マウスピース矯正ワイヤー矯正後戻り矯正

後戻り?また元通りに!?矯正治療が終わっても後戻りするって本当?

目次

「時間とお金をかけた矯正治療も、装置を取り外してようやくゴールだ!」と思っても、歯並びが再び元のでこぼこになったり、前歯が前に出てきてしまったり、矯正前の状態に戻ってしまう可能性があることをご存知ですか?

この記事では後戻りとその原因についてお伝えします。

1.後戻りって何?

矯正治療において、歯がもとの並び方に戻ることを『後戻り(あともどり)』といいます。ワイヤーをつけて痛い思いをしながら頑張ったのに、またもとの歯並びに戻ってしまうなら治療の意味がないんじゃないかと、不安に思う方もいらっしゃると思います。

どのような矯正方法でも後戻りをする可能性があることは事実です。矯正治療が終わったあとの患者さんの頑張りによって、綺麗な歯並びを維持することができるかどうかが決まります。

2.なぜ歯並びは後戻りするの?

歯は、歯槽骨(しそうこつ)という顎の骨に埋まって生えています。そして、歯と歯槽骨の間に歯根膜(しこんまく)という組織があります。歯根膜は歯の根の周りについているクッションのような組織です。

歯の断面図

歯を動かす矯正力がかかると、歯の根に圧迫された側の歯槽骨が吸収(骨が溶ける)されます。そして移動した反対側の歯槽骨は、歯を支えるために骨が作られて再生されます。この骨の吸収と骨の再生を繰り返しながら、少しずつ歯を動かしていくというのが矯正治療の仕組みです。

矯正治療が終わった直後は、まだ歯槽骨が柔らかく、歯が動きやすい不安定な状態です。矯正力を加えると歯が動くのと同様、唇や舌、指で力を加え続けると歯は動きます。「矯正治療が終わったあとでも力を加え続けると歯は動く」これが後戻りとなってまた歯並びが崩れてしまう原因というわけです。

3.後戻りしないようにするために

まず第一にリテーナーを正しく使いましょう。リテーナーとは矯正治療が終わったあとに使う保定装置のことです。後戻り防止には一番効果的で、このリテーナーを主治医の指示通りにつけていれば、ほとんど後戻りすることはありません。

ただ、リテーナーは取り外しができる装置のため、患者さん自身の責任で管理をしてもらう必要があります。「面倒くさくて…ついつい忘れてしまって…」と、結局、リテーナーを付けていない日が多くなっていくと後戻りを起こし、せっかくきれいにした歯並びが台無しになってしまうのです。

当院に初めてお越しになる患者さまの20%ほどは「後戻り」が気になって来院されます。他院で数年前〜十数年前に矯正治療をされたが、リテーナーをサボってしまい後戻りが気になるという方々です。

多くの場合、矯正治療期間と同じ期間以上はリテーナーを付ける必要があるとされています。当院ではリテーナーは一生物であるとお伝えしています。

主治医の指示に従って、決められた期間と時間、必ずリテーナーを付けるようにしましょう。また、3カ月~半年に1回は歯科医師、歯科衛生士のチェックを受けましょう。定期健診では、歯並びのチェックから、むし歯や歯周病のチェックも同時に行います。きれいになった歯並びを保ち、美味しい食事を生涯楽しむためにも、定期的に歯科医院に行く習慣をつけましょう。

>>>後戻り矯正とはどのような矯正方法?

4.歯並びを悪くする習慣

歯並びを悪くする習慣を態癖(たいへき)といいます。先ほどもお伝えしたように、歯は矯正装置、舌や唇など外側からの刺激で動きます。たとえリテーナーをきちんと使っていても日常的に歯並びを悪くする癖を続けていたら、後戻りして歯並びが悪くなってしまいます。ここでは歯並びを悪くしてしまう癖をいくつか紹介していきますので、心当たりがある方は意識して日常を過ごしましょう。

1.舌癖(ぜつへき)

舌癖とは、舌で歯を内側から押したり、上の前歯と下の前歯の間に挟みこんで噛んでしまう癖のことをいいます。要するに舌のクセのことです。この舌癖を繰り返すと、歯が前に出る上顎前突出っ歯、じょうがくぜんとつ)や、奥歯は噛んでいるのに前歯にすき間が空いてしまう開咬(かいこう)、歯と歯の間の隙間(すきっ歯、歯列空隙)の原因になります。開咬は、前歯でものを噛み切ることができず、食事や発音のしにくさが症状として現れます。

>>>悪い歯並びの種類

ところで、唾を飲み込むときに舌はどこにくっついていますか?

飲み込むときに上の前歯の裏側のくぼみに舌の先端がくっついているのが正しい舌の位置です。人は一日に約1,500回ほど、無意識のうちに唾を飲み込む動作をしているといわれていますので、そのたびに舌を前歯に挟んでいたら、上下の前歯に隙間が空いてしまうことも想像がつくかと思います。口は食事や会話時以外は自然に閉じ、上の歯と下の歯は触れ合わず、舌は上の前歯の裏側のくぼみに先端がくっついているのがベストな状態です。

舌の力は想像以上に強いので、舌癖があることが分かっているのであれば、早めに舌癖を改善するトレーニングが必要です。

2.口呼吸

人は本来、鼻で呼吸をしています。鼻には繊毛(せんもう)と呼ばれる毛や粘膜がフィルターの役割を果たし、外部からの細菌やウイルス、花粉、ほこりなど体に取り込みたくないものからガードしてくれる役割があります。また、適度に吸い込んだ空気を温め、湿度を与えて、言わば、加湿器や空気清浄機のような役割をもっています。

一方、本来は消化器官である口で呼吸をしてしまうと、空気に含まれる病原体等を直接体にいれてしまうことになります。そして、喉や口の中は乾燥し、免疫力が下がってしまいます。これにより、口の中や全身の様々な症状や病気を引き起こすことがあるのです。特に、口呼吸はお口の中を乾燥させます。乾燥していると歯垢(プラーク)が付きやすくなり、むし歯や歯周病のリスクも高くなります。

ぼーっとテレビを見ているとき、何かに集中しているとき口は開いていませんか?

常に口がぽかーんとあいていると、舌やお口周りの筋肉、上あごが発達せずに乱れた歯並びの原因になります。また、慢性的な鼻炎などで鼻呼吸ができない場合も結果的に口呼吸になりますので、矯正治療の前に耳鼻科を受診し必要な治療を受けることをお勧めします。

3.口唇癖(こうしんへき)

唇を前歯で噛んでしまう癖を口唇癖と言います。

下唇を噛んでしまう癖では、上の前歯が前に押されて前に出てしまう上顎前突になります。いわゆる出っ歯の状態です。上顎前突も代表的な不正咬合で反対咬合同様に食事がしにくくなります。

上唇を噛んでしまう癖では、下あごが前に出て、いわゆる受け口・しゃくれといわれる状態につながります。通常、上の前歯は下の前歯を数ミリ覆うのですが、反対に下の前歯が上の前歯を覆ってしまう歯並びが反対咬合です。反対咬合は不正な食べ物を噛み砕く能力が落ちて食事がしにくくなったり、発音(とくにサ行・タ行)がしにくくなったりします。

歯には様々な外力がかかっています

4.横向きに寝る、頬杖

横向きに寝てしまうと、枕に当たっている下側の歯が内側に倒れてしまいます。また、変に噛もうとしてしまうと、顎の痛みにつながる可能性もあります。もし朝起きて横向きに寝ていることに気づいたら、歯並びも気にしてみてください。

頬杖は頭の重さがダイレクトに歯にかかり、押されている側の歯が内側に倒れこみます。奥歯が内側に倒れてしまうと、食べ物をうまくすり潰すことが出来ずに食事がとりにくくなります。本を読むとき、仕事をしているとき、考え事をしているときなど様々なところで歯並びに影響がでる可能性があることを知っておくことが大切です。

主な態癖を理解しておくだけでも予防できることはあると思います。気にかけすぎる必要はありませんが、今一度ご自身の生活習慣を見直し、該当する習慣はないか意識してみましょう。矯正の有無に関わらず、他にも歯並びが崩れる原因となるものがあります。

番外編として、その他の歯並びを悪くしてしまう原因もご紹介します。

・指しゃぶり

幼少期によく目にする指しゃぶりは、精神を落ち着かせるためとも言われます。無理矢理やめさせたり、その都度注意したりすると心の負担になりかねないので、まずは焦らず見守ってあげましょう。しかし、4~5歳くらいまで指しゃぶりが続いているようであれば、矯正医に相談して矯正を考えてみましょう。永久歯が生えてもなお、指しゃぶりの癖が抜けない場合、上の歯が前に出る上顎前突や噛んだ時に前歯が当たらない開咬になってしまいます。

当院でも小児矯正専門の歯科医師の診察を行なっていますので、一度ご相談ください。初回のご相談は無料です。

>>>日本小児歯科学会HP

・親知らずが埋まっている

親知らずが横向きに埋まっていると、前の歯を押してしまい、歯が動く可能性があります。まっすぐに埋まっているのであればリスクは少ないのですが、横向きに埋まっている場合は要注意です。矯正治療が始まる前のX線撮影画像で、親知らずの状態を確認し、抜歯をするか、このままでいいのか主治医に相談をしてみてください。

また親知らずが横向きや斜めに生えた状態だと、その周辺の歯がむし歯や歯周病になるリスクにもつながります。「親知らずの抜歯は腫れるからイヤ」「痛そうだから抜きたくない」とおっしゃる方も多いのですが、親知らずの状態を把握して、このままでも問題はないのか、抜歯をしたほうがよいのかを知っておくことも大切です。

・歯周病

歯周病とは歯を支えている歯槽骨が、細菌感染を起こして溶けてしまっている状態を言います。通常は歯の根がしっかり骨に埋まって動かないのですが、歯周病に感染し、骨が溶けて少なくなると歯が動いてしまうリスクになります。歯周病の原因はプラーク(歯垢、細菌のかたまり)です。矯正治療に関わらず、ブラッシングは毎日丁寧にしましょう。自分で磨けないようなところは歯科衛生士による定期的なクリーニングを受け、お口の中を清潔に保つことも大切です。

5.後戻りについてのまとめ

矯正治療は見た目が良くなるだけではありません。噛み合わせや歯並びが改善することで享受するメリットはたくさんあります。お口の健康は全身の健康の入り口ともいわれますから、改善するべきところがあるならば矯正治療をすることは良いことと考えます。

また、完璧な噛み合わせや歯並びの方はほとんどいらっしゃいません

そして、矯正治療は装置が外れた時が終わりではありません。頑張って手に入れた歯並びを維持するために、装置が外れた後も定められた期間、きちんとリテーナーをつけましょう。

態癖がある場合はまず、ご自身にどんな癖があるのか気づくことが大切です。もし歯並びを悪くする習慣があることに気づいたら、日頃から少しずつ改善できるように意識しましょう。

当院ばなな矯正歯科恵比寿では、矯正治療後の後戻りについてもご相談を承っていますので、お気軽にご相談くださいね。

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