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2023.02.15ボトックス歯科矯正

エラボトックスは歯ぎしりに効果あるって本当?メリット・デメリットを紹介

みさ

エラボトックスは歯ぎしりに効果あるって聞いたけど本当?

このような疑問をお持ちですか?エラボトックスと聞くと、シワの改善や小顔にする施術というイメージを持っている方もいるでしょう。
歯科で行うエラボトックスは、エラの部分に位置する咬筋に「ボツリヌストキシン製剤」を注射して、歯ぎしり・食いしばりを緩和します。


本記事では、歯ぎしり・食いしばりにおけるエラボトックスの効果などについて紹介します。

【ボトックスとは】一般的に知られている「ボトックス」とは、米国アラガン社のボツリヌストキシン製剤の製品名で、正式には「ボツリヌストキシン」と言います。

結論から言うと、歯ぎしり・食いしばりの治療として咬筋にボツリヌストキシン製剤の注射は有効な方法と言えるでしょう。

咬筋(こうきん)とは?

食べ物を噛み切ったりすり潰したりすることができる「咀嚼(そしゃく)筋」の一つで、食べ物を細かく砕くときに使う筋肉のことです。

強いストレスを感じると、それを発散させようとして咬筋に力が入り、歯ぎしり・食いしばりをしてしまいます。また、普段から筋肉を鍛えている方やスポーツをしている方は、瞬間的に力を出すような場面で歯を食いしばっていることも。
歯ぎしり・食いしばりによって咬筋に負荷がかかると発達し、エラが張ることがあります。

歯ぎしり・食いしばりは就寝中など無意識に行なっていることが多いです。そのため、一般的な対処法として就寝時にナイトガードを装着し、歯ぎしり・食いしばりによる力を緩和させます。
しかし、噛む力は変わらないため、ナイトガードがよく破損することに加えて、エラ張りの改善は見込めません。

ボツリヌストキシン製剤*を注入すると咬筋が緩むため、無意識に行なっていた歯ぎしり・食いしばりの癖は出なくなります。また、筋肉を休めた状態になるため、咬筋がやせてエラ張りが軽減する効果も期待できます。

*【ボツリヌストキシン製剤とは】ボツリヌストキシン製剤は、ボツリヌス菌から毒素を抜いて精製されたたんぱく質の一種。筋肉を動かす際に放出される神経伝達物質「アセチルコリン」を抑制する作用があり、筋肉に力が入るのを抑えます。

歯ぎしりや食いしばりで悩んでいる方、ナイトガードが続けられない方にとってエラボトックスはおすすめの方法と言えるでしょう。

エラボトックスのメリット

エラボトックスのメリットは以下の通りです。

  • 歯ぎしり・食いしばりの改善が期待できる
  • エラ張りの改善につながる
  • 小顔効果が期待できる
  • 処置時間が短い
  • ダウンタイムが少ない

歯ぎしり・食いしばりの改善が期待できる

上記でも解説した通り、エラボトックスを咬筋に注射することによって筋肉の緊張を緩めることができるため、歯ぎしり・食いしばりの改善が期待できます

エラ張りの改善につながる

エラ張りは「咬筋肥大」と言って歯ぎしり・食いしばりによって咬筋が発達することで生じます。咬筋にエラボトックスを注射をすることで、筋肉に力が入りにくくなり、エラ張りの改善につながります

小顔効果が期待できる

歯ぎしり・食いしばりは、咬筋に負荷がかかるため、常に筋肉トレーニングを行なっている状態になります。エラボトックス注射を行うと、トレーニングを休めた状態になり、咬筋がやせて小顔に見える効果も期待できます。

施術時間が短い

エラボトックスの施術時間は15分程度。診察など含めると30分程度で済むため、忙しくて時間が取れない方でも施術が受けやすいです。

ダウンタイムが少ない

エラボトックスは麻酔を必要としない簡単な施術のため、施術後の影響も少ないのもメリットです。施術当日は針を刺した箇所以外はメイクができます。

エラボトックスのデメリット

エラボトックスのデメリットは以下の通りです。

  • 自費診療になるため費用は高額になる
  • 一時的にあごのだるさや腫れ、内出血が起こる場合がある
  • 継続して受ける必要がある

自費診療になるため費用は高額になる

エラボトックスは自由診療のため、保険は適用されません。そのため、費用は高額になります。ただし、歯ぎしり・食いしばりの改善を目的としてエラボトックスを行なった場合、歯科治療の一環となるため医療費控除対象になる可能性があります。

【医療費控除とは】1年間に支払った医療費の合計が10万円以上の場合、確定申告を行うことで所得税の一部が戻ってくる制度のことです。
医療費控除を考えている方は、以下のホームページで確認してみましょう。
参考:国税庁 医療費を支払ったとき

一時的にあごのだるさや内出血が起こる場合がある

エラボトックス注射により筋肉が緩むと、一時的にあごがだるいと感じることがあります。また、注射針の使用により、腫れや内出血が起こる場合があります。

継続して受ける必要がある

エラボトックスの作用は、3~6ヶ月程度です。永久的に持続するものではないため、継続して治療を受ける必要があります。

エラボトックスはこんな人におすすめ

歯ぎしりや食いしばりは、就寝時にしていることが多く自分では気づきにくいもの。以下に当てはまる人は歯ぎしり・食いしばりをしている可能性があり、エラボトックスを検討するのも良いでしょう。

  • 歯の先端がすり減って真っ直ぐになっている
  • 歯の先端あるいは根元が欠けている
  • 知覚過敏の症状がある
  • 歯ぐきが下がっている
  • 朝起きるとあごが痛い
  • 舌の側面が凸凹している
  • あごの内側に丸い突起物がある
  • 頬の内側に白い横線がある
  • ナイトガードの装着が続けられない

歯ぎしり・食いしばりを放置すると…

歯ぎしり・食いしばりを放置すると、歯だけでなく身体にも以下のような悪影響を与えます。

歯がグラグラする

歯ぎしり・食いしばりによって歯に大きな力が加わると、歯ぐきが損傷し「咬合性外傷(こうごうせいがいしょう)」を引き起こすことがあります。咬合性外傷になると噛んだときに痛みが出たり、歯を支えている骨が溶けて歯がグラグラするといった症状が現れます。

頭痛や肩こりなどを引き起こす

歯ぎしり・食いしばりによって咬筋が緊張状態になると、咬筋につながっている筋肉も緊張し、頭痛や肩こりを引き起こす可能性があります。

詰め物や被せ物が割れたり外れたりしやすい

歯ぎしり・食いしばりをしている際は、歯に大きな負担がかかります。その力は体重の2倍とも言われるほど。このような状態が続くと詰め物や被せ物が耐えきれず、割れたり外れたりしやすくなります

歯がしみやすくなる

健康な歯の表面は「エナメル質」で覆われており、冷たい水を飲んでもしみることはありません。しかし、エナメル質の下にある象牙質は神経につながる無数の穴があいており、刺激が伝わりやすくなっています。そのため、歯ぎしり・食いしばりによって歯がすり減ったり歯の根元が欠けたりすると象牙質が露出し、歯がしみる知覚過敏を引き起こす可能性があります。

顎関節症になるリスクが高まる

歯ぎしり・食いしばりはあごの関節にも影響を与えることがあります。顎関節症とは、口が開きにくい、口を開けると音が鳴る、あごの関節が痛むといった病気のことです。重度の顎関節症になると日常生活に支障をきたすケースもあります。

エラが張る

歯ぎしり・食いしばりは、咬筋に負荷がかかるため、常に筋肉トレーニングを行なっている状態になります。それにより咬筋が発達し、エラが張ることもあります。

エラボトックスに関するよくある質問

エラボトックスに関するよくある質問について紹介します。

歯ぎしり・食いしばりの効果はいつから?

エラボトックス注射後、数日~2週間程度で効果が期待できます。持続期間は3~6ヶ月程度で徐々に元に戻ります。また、エラの張りが減ったと目に見える効果が実感できるのは個人差がありますが、目安は2~4週間程度です。

出血しますか?

エラボトックスを注入する際、針を刺すため内出血が生じる可能性があります。しかし、個人差があり、内出血は1週間程度で消失することがほとんどです。また、施術当日の飲酒は血行が促進されて内出血が増える可能性があるため、避けましょう。

副作用はありますか?

エラボトックスの副作用は以下の通りです。

  • 内出血が生じる可能性がある
  • 施術後は一時的に硬いものが食べにくくなる
  • 筋肉のバランスの変化により頭痛が生じる可能性がある

いずれも数日~1週間程度でおさまることがほとんどです。心配な方は事前に担当の歯科医師とよく相談し、納得したうえで受けましょう。

何回打つ必要がありますか?

エラボトックスの持続期間は3~6ヶ月程度のため、歯ぎしり・食いしばりが再度起こる方は継続することをおすすめします。打ち続けることで自然と他の筋肉で噛む癖がつき、咬筋が発達しづらくなることで施術の間隔が長くなります。

エラボトックスができない人はいますか?

以下の方はエラボトックスの注入は行えません。

  • 妊娠中の方
  • 授乳中の方
  • 妊活中の方

エラボトックスは妊婦や胎児、乳児に対する安全性が確認されていないため行えません。また、精子や卵子に影響する可能性も否定できないため、男女問わず妊活中の方は施術後3ヶ月経過するまでは避妊する必要があります。

まとめ

歯ぎしり・食いしばりを放置すると、頭痛や肩こりなどを引き起こしたり、歯がしみやすくなったりと、歯や身体にさまざまな悪影響を与えます。エラボトックスは、歯ぎしり・食いしばりによる噛む力の軽減とエラ張りの改善が期待できるので、継続的に受けることをおすすめします。

ばなな矯正歯科恵比寿ではボツリヌストキシン治療を行なっています

ばなな矯正歯科恵比寿では、ボトックスのジェネリックに該当するボツリヌストキシン製剤「ニューロノックス」を使用しています。
ニューロノックスは韓国のメディトックス社が製造販売しているボツリヌストキシン製剤です。
韓国のKFDA(食品医薬品安全庁)から承認を受けています。
※2023年3月30日よりボツリヌストキシン注射の薬剤をニューロノックスからボツラックスに変更しました。ボツラックスは韓国のヒューゲル社が製造販売しており、アラガン社のボトックスのジェネリックに該当するボツリヌストキシン製品です。ニューロノックス同様、韓国のKFDA(食品医薬品安全庁)から医薬承認を受けています。

施術前に時間をかけてカウンセリングを行い、納得したうえで施術が受けられます。エラボトックスに興味がある方、興味はあるものの不安があるという方は、ぜひ当医院までお気軽にご相談ください。

また、マウスピース矯正を行うことで、歯並びと噛み合わせが改善し、フェイスラインが整う人もいます。食事回数や食事量が減り、痩せる人も。


マウスピース矯正の本来の目的は歯並びと噛み合わせの改善です。
痩せたりフェイスラインが整ったりといった効果は、マウスピース矯正の副次的効果で全ての人に当てはまるものではありませんが、エラ張りや噛み合わせが気になる方は矯正治療についても検討してみてはいかがでしょうか。

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