2021.07.11ホワイトニング歯科矯正
ホワイトニングで白い歯になる?どこまで白くなるか歯科医師が解説


就活に向けて、歯を白くしてみたい!でも、どれくらい白くなるのかな?

ホワイトニングで印象アップしたいですよね!生活習慣やご希望の期間によってもお勧めのホワイトニング方法が変わるんですよ。
この記事の目次
ホワイトニングとは?

ホワイトニングとは、歯の表面のエナメル質に付着した色素を漂白し、エナメル質の構造を変化させることによって歯を白く見せる方法です。
歯科医院で行うホワイトニング剤は、「過酸化水素」または「過酸化尿素」を使用します。これらの成分はエナメル質表層の色素を分解して白くする「漂白効果」があります。
また、ホワイトニング剤は色素を漂白するだけではありません。エナメル質の構造を変化させる作用もあります。エナメル質の構造は、半透明の小さな角柱が束になっているため、光が透過しやすいです。そのため、色素を漂白しただけではエナメル質の下にある象牙質の色が透けて見えます。
過酸化水素または過酸化尿素には、角柱の先端を丸くする作用があります。それにより、光が乱反射を起こし、象牙質の色が透けて見えなくなるのです。これを「マスキング効果」と言います。
ホワイトニングは、漂白効果とマスキング効果によって歯を白く見せます。
前歯をぶつけて神経のない歯(失活歯)や生まれつきの変色歯(テトラサイクリン歯など)、詰め物や被せ物にはホワイトニングの薬剤は効かないため、ホワイトニングで白くすることはできません。
また、ヤニや茶渋などの着色はホワイトニングではなくクリーニングで落とします。
ホワイトニングの種類
ホワイトニングには、主に3種類の施術方法があります。
オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングとは、歯科医院で行うホワイトニングのことです。施術は資格を持った歯科医師または歯科衛生士が行います。
<方法>
1.歯に薬剤をぬる
2.ライトを当てる(5~15分)☆2~3回繰り返すことが多い
特徴
・高濃度(30〜35%)の過酸化水素で歯を白くします。
・平均1~3回の来院で白さを実感できます。
・1来院あたり2~3回照射(30-90分)、費用は約20,000~30,000円程度。
・1回で限界まで白くすることは難しく、より白さをだすには高額になることが多い。
・濃度の高い薬剤を使用する場合には痛みがでやすいことがある。
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングとは、自宅で行うホワイトニングのことです。歯科医院で作製した専用のマウスピースにホワイトニングジェルを塗布し、装着することで歯を白くします。
<方法>
1.準備:クリニックで型採りをする→2回目の来院でマウスピース&ジェルをお渡し
2.お渡し→自宅でマウスピースにジェルをいれて口にはめる(2~3時間)
特徴
・過酸化水素よりもマイルドな過酸化尿素でじっくり白くするイメージです。
・7~14日間連続で行うことにより白さを実感できます。
・マウスピース+ジェル2週間分で20,000~40,000円程度が相場です。
・薬液をいれて2~3時間マウスピースをはめなければいけないのでやや手間がかかる。
・薬液の濃度は低いですが、長時間使用するため少しキーンとした痛みがでることがある。
デュアルホワイトニング
デュアルホワイトニングとは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用して行うホワイトニングのことです。両者のメリットを活かせる方法で、歯をより白くする効果が期待できます。
<方法>
1.ホームホワイトニングキットを歯科医院で受け取る
2.ホームホワイトニングを毎日行い、適時オフィスホワイトニングを行う
特徴
・オフィスホワイトニングの即効性とホームホワイトニングの持続性といったメリットを活かせるので、効果が出るまでの期間が短く、白さが持続しやすい。
・オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用することでさらに歯を白くすることが可能。
・デュアルホワイトニングの目安費用は、50,000~80,000円程度と高額になることが多い。
ホワイトニングでどこまで白くなる?

ホワイトニングでどこまで白くなるかは、個人差が大きいことに加えて、施術方法によって異なります。ほとんどの歯科医院では、VITA社が提供しているシェードガイドに基づいた色見本を参考にすることが多いです。
日本人の平均は、シェードガイドでA3~A3.5と言われており、ホワイトニングを行うことでA1~B1まで白くすることができます。A1~B1まで白くなると周囲の人から見ても歯が白くなったとわかります。
ホワイトニングで効果が出にくい人

以下に当てはまる人は、ホワイトニングの効果が出にくい可能性があります。
フッ素を塗っている人
歯科医院でクリーニングを受けた際、「フッ素塗布」をすることがあります。フッ素には、むし歯予防の効果が期待できますが、ホワイトニング剤が歯に浸透するのを防ぐ作用があります。そのため、フッ素塗布をしている人はホワイトニングの効果が出にくい可能性があります。
プラーク・歯石がついてる人
プラークや歯石が歯に付着していると、歯の内部までにホワイトニング剤が浸透しないため、効果が出にくいです。ホワイトニングを行う前にクリーニングでプラークと歯石を除去することをおすすめします。
歯の表面の着色が強固についている人
タバコのヤニや茶渋など、歯に強固な着色がついている人は、ホワイトニング剤が浸透しにくいため、効果が出にくい可能性があります。まずはクリーニングで着色を除去してからホワイトニングをすることをおすすめします。
ホワイトニングの効果を持続させるには?

ホワイトニングの効果を持続させるには、以下の点に注意しましょう。
着色の強い飲食物に注意する
ホワイトニング直後は、歯の表面を覆っている保護膜(ペリクル)が剥がれている状態で着色がつきやすいです。効果を持続させるためにもホワイトニング後2時間は、以下の飲食物の摂取は控えましょう。
色の濃い食べ物:カレー・ミートソースパスタ・チョコレート など 色の濃い飲み物:コーヒー・赤ワイン・お茶 など 色の濃い調味料:ソース・醤油・ケチャップ など イソフラボンを含む食品:大豆・豆乳 など 酸性の飲食物:柑橘類・ジュース・スポーツドリンク・お酢 など |
控えるべき飲食物なのか迷う場合は、プラスチック製のお皿に着色がつきやすいかどうかで判断してみましょう。また、万が一摂取した場合、すぐに歯磨きや口をすすぐことで着色を予防できます。
ホワイトニング用の歯磨き粉を活用する
ホワイトニングの効果を持続させるには、セルフケアでホワイトニング用の歯磨き粉を使用するのも有効です。ホワイトニング用の歯磨き粉は歯を漂白する効果はありませんが、着色汚れの除去・着色予防の有効成分が含まれています。
歯磨き粉に含まれる有効成分
分割ポリリン酸ナトリウム、ハイドロキシアパタイト、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルピロリドン(PVP) など
歯磨き粉のパッケージに記載されているので、購入前にチェックしてみましょう。
定期的にクリーニングを受ける
歯科医院のクリーニングでは、専用の器械を使ってプラークや歯石、着色汚れをしっかり落とすことができます。汚れを落とすことによって白さを維持することが可能です。また、むし歯や歯周病予防にもなるのでホワイトニング後に限らず、定期的に歯科医院でクリーニングを受けることをおすすめします。
タッチアップを受ける
タッチアップとは、再びホワイトニングをすることです。ばなな矯正歯科では2~3ヶ月に1回を目安のタッチアップを推奨しています。タッチアップを受けることによって、色戻りした歯をホワイトニング後の色に戻し、維持することができます。
ホワイトニングでどこまで白くなるについてよくある疑問
ここでは、ホワイトニングでどこまで白くなるについてよくある疑問を紹介します。
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何回で白くなりますか?
個人差はありますが、オフィスホワイトニングの場合は平均1~3回の施術、ホームホワイトニングの場合は、7~14日間連続で行うことにより白さを実感できます。
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白くなる限界はありますか?
ホワイトニングを繰り返し行なっても、白さには限界があります。そのため、芸能人のような真っ白い歯を手に入れたいという人は、ホワイトニングでは再現できない可能性があります。しかし、ホワイトニングは周囲の人から見ても違和感のない、自然な白さを手に入れることが可能です。ばなな矯正歯科では、患者さんが持つホワイトニング仕上がりのイメージと実際のホワイトニングの効果との間にギャップが生まれないように、カウンセリングを行なってから施術を行います。
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ホワイトスポットは治りますか?
ホワイトスポットとは、歯の表面にできる白い斑点のことです。ホワイトスポットの原因は主に、エナメル質の表面が酸などで溶け出している、永久歯に生え変わる際の栄養不足などが挙げられます。ホワイトニングによってホワイトスポットが治ることはありません。しかし、ホワイトスポットの周囲が白くなるので目立たなくすることは可能です。
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テトラサイクリン歯はホワイトニングで白くなりますか?
テトラサイクリン歯とは、0~8歳頃までにテトラサイクリン系抗生物質を多く服用していたことにより、歯の色が灰色の縞模様に変色している状態のことです。ホワイトニングではテトラサイクリン歯の変色を完全に白くすることは難しいとされています。
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ホワイトニングができない人はいますか?
以下の人はホワイトニングはできません。
- 無カタラーゼ症の人
- 妊娠中または授乳中の人
- 歯の神経が死んでいる人
- 詰め物や被せ物をしている人
無カタラーゼ症はホワイトニング剤で使用する過酸化水素を分解することができないため、ホワイトニングは禁忌とされています。
妊娠中・授乳中の人は、ホワイトニングの安全性が確認されていないため、基本的に行うことはありません。
ホワイトニングは、大前提として神経が生きている天然歯に行います。そのため、歯の神経が死んでいる人や詰め物や被せ物はホワイトニングで白くできません。
おすすめはホームホワイトニング!

ホームホワイトニングはオフィスホワイトニングに比べてやや手間がかかるデメリットがありますが、メリットも多いのでおすすめです。
おすすめの理由その1:費用が安い
ホームホワイトニングはマウスピース+ジェル2週間分で約20,000~40,000円が相場ですが、ジェルさえ買い足せば何度でも繰り返し使うことができます(ジェル1本2,000~3,000円程度)。一度白くしたあと、徐々に色戻りしていくためオフィスホワイトニングでも半年~一年以内にメンテナンスが必要ですが、はじめからホームホワイトニングを購入すればジェルを買い足して数千円で手軽にメンテナンスまで行うことができます。
メンテナンスまで考えると、費用面でホームホワイトニングのほうが続けやすいといえるでしょう。
おすすめの理由その2:繰り返すことでより白さを追及できる
オフィスホワイトニングは一般的にシェードガイド(色見本)でA1の白さが限界といわれています。個人差はありますが、ホームホワイトニングは継続して行うことでさらに上のB1まで白くすることができる場合も。またホームホワイトニングは弱いお薬を徐々に歯に浸透させていくため、透明感のあるきれいな色調に仕上がります。

まとめ 自分に合ったホワイトニングを選ぼう
オフィスホワイトニング、ホームホワイトニングはそれぞれメリット・デメリットがあります。またデメリットをカバーするため、デュアルホワイトニングといってオフィス+ホームを併用する方法もあります。自分で進めるのが苦手な人はオフィスホワイトニング、自分のペースで進めたい人はホームホワイトニングなど、自分の性格や優先順位によって自分に合った方法を選びましょう!
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