2023.04.05ワイヤー矯正歯科矯正部分矯正
ワイヤー矯正の痛みはいつまで続く?痛みを緩和するためにできること
ワイヤー矯正の痛みはいつまで続くのかな?
矯正治療を検討してるけど、痛みが不安だな…
このような疑問や不安を持っている方は少なくありません。本記事では、ワイヤー矯正による痛みの種類、痛みが続く期間、痛みを緩和する方法などを紹介します。現在ワイヤー矯正を行なっている方はもちろん、ワイヤー矯正を検討している方もぜひ参考にしてください。
この記事の目次
ワイヤー矯正とはどんな矯正方法?
ワイヤー矯正とは、歯の表面にブラケットという小さな装置をつけて、そこにワイヤーを通し、歯に力をかけて歯並びと噛み合わせを整える治療方法です。
ワイヤー矯正の種類
ワイヤー矯正には、表側矯正・裏側矯正(リンガル矯正)・ハーフリンガル矯正の3つの種類があります。
表側矯正
歯の表側にブラケットとワイヤーをつけて歯を動かす矯正方法です。最もメジャーな矯正方法として知られており、実績が豊富でさまざまな症例に対応できます。
【メリット】さまざまな症例に対応できる取り外しをしなくてよい細かい調整が可能 【デメリット】目立ちやすい食べ物が挟まりやすい歯磨きが難しい |
裏側矯正(リンガル矯正)
歯の裏側に装置をつける矯正方法です。装置がほとんど見えないので、周囲の人に気づかれずに歯並びを整えたい方に向いています。
【メリット】目立ちにくい前歯を後ろに移動させやすい舌で歯を押す癖を抑制できる 【デメリット】慣れるまで発音に影響がある歯磨きが難しい費用が高い |
裏側矯正については、以下の記事も参考にしてください。
ハーフリンガル矯正
上顎は歯の裏側に、下顎は歯の表側に装置をつける矯正方法です。上の歯は裏側に装置をつけるため、表側矯正よりも目立たずに歯並びが整えられます。
【メリット】表側矯正よりも目立ちにくい裏側矯正よりも費用を抑えられる裏側矯正よりも発音に影響が少ない 【デメリット】表側矯正よりも費用は高くなる慣れるまでは歯磨きがしにくい下の歯の装置は見えてしまう |
ワイヤー矯正中に起こる痛みの種類
ワイヤー矯正って痛みがあるって聞いたけど、どのような痛みがある?
痛みに耐えられるか心配だわ
ワイヤー矯正を検討している方の中には、このような疑問や不安を持つ方は少なくありません。思いもよらない痛みによって「失敗した」「後悔した」とならないためにも、どのようなときに痛みが出るのか知っておくと安心して治療が受けられます。
痛みの感じ方には個人差がありますが、ワイヤー矯正は以下のような場面で痛みが出ることがあります。
抜歯による痛み
歯科矯正では、歯を並べるスペースが不足している場合、スペースを確保するために小臼歯や親知らずの抜歯をすることがあります。
抜歯の際は、局所麻酔をするので術中に痛みを覚えることはありません。しかし、麻酔が切れてからしばらく痛みが出ることがあります。ほとんどの場合、歯科医院で処方される痛み止めを飲むことでおさまります。
青ゴムを入れたときの痛み
ワイヤー矯正では、矯正開始前にバンドという金属製の輪っかを奥歯につけることがあります。青ゴムとは、バンドをつけやすくするために歯と歯の間に挟んですき間をつくる装置のことです。初めて歯を動かす処置になるので、痛みが出やすい傾向にあります。
アンカースクリューを埋めたときの痛み
ワイヤー矯正は症例によって「アンカースクリュー」と呼ばれるチタン製の小さなネジを使用することがあります。
アンカースクリューは歯ぐきの骨に埋めて、そこを固定源として歯を動かす治療方法です。主に、奥歯を後ろに下げる際に用いられます。局所麻酔をしてから埋めるので術中の痛みはありませんが、処置後は痛みが出ることがあります。
装置をつけたときの痛み
ワイヤー矯正は、まず歯の表面に「ブラケット」と呼ばれる装置をつけます。このときに、歯やお口の中に違和感や圧迫感を覚えることがあり、それが人によって痛みと感じることがあります。た
だし、2~3日程度で違和感や圧迫感は軽減します。
参考:日本矯正歯科学会 矯正歯科治療のQ&A F.矯正装置装着後
歯の移動による痛み
ワイヤー矯正中の痛みで最も多いのは、歯の移動によるものです。矯正治療では、歯に力をかけて少しずつ動かします。歯に力を加えると、歯の根っこと歯を支えている骨にある「歯根膜(しこんまく)」が伸縮し、炎症物質が出現するため痛みが出るのです。
そのため、装置をつけてから初日~3日程度は強い痛みが出ることがあります。特に初めて装置をつけたときや、ワイヤー調整をしたときは痛みが出やすい傾向にあります。
調整時の痛み
ワイヤー矯正は、定期的にワイヤー調整が必要です。ワイヤーの締め方がきつかったり強い力を加えたりすると、痛みが出ることがあります。治療が進み、歯が移動し始めると痛みも少しずつ軽減されますが、耐えられないほどの痛みがある場合は、歯科医院に連絡し、再度調整してもらいましょう。
装置があたることによる痛み
ブラケットやワイヤーがお口の中の粘膜や舌にあたると、擦れて痛みが出たり口内炎ができたりすることがあります。
歯が動きワイヤーやブラケットが外れてしまうことがありますが、これは歯の動きが良いために起こりますので、決して心配しないようにしましょう。
口内炎ができてしまった場合は、1週間もすれば自然に治ることが多いです。また、歯科用ワックスを使用することで、お口の中の粘膜への刺激を減らすことができます。
噛むときの痛み
ワイヤー矯正中は、噛んだときや食べたときに痛みが出ることがあります。歯の移動による痛みが出ている中で、食べ物を噛む力が加わると痛みが出やすくなるからです。特に硬い食べ物は、痛みを悪化させてしまいます。
お口のトラブルによる痛み
ワイヤー矯正は、常に歯に装置がついている状態です。そのため、うまく磨けずお口の中が不衛生になると、歯ぐきが炎症を起こしたり、むし歯や歯周病が進行したりすることも。痛みの原因になるため、矯正中は歯磨きを普段よりも丁寧にする必要があります。
ワイヤー矯正の痛みはいつまで続く?
ワイヤー矯正の痛みはずっと続くのでしょうか?
ワイヤー矯正を始めると、多くの人が痛みを経験します。また、初めて経験する痛みを覚えることもあるので、不安になる方もいるでしょう。
痛みが続く期間は、個人差がありますが3~10日程度です。特に最初の数日間は痛みが強く出ることがあります。ただし、上記でも紹介した通り、ワイヤー矯正中の痛みには、歯が移動したときの痛み、装置をつけたときの痛み、装置があたることによる痛みなどがあり、それぞれ続く期間が異なります。
歯が動くときの痛みは、ワイヤー調整や装置をつけたときから痛みを感じはじめます。その後、2~3日後に痛みのピークを迎え、1週間程度でおさまってきます。また、調整の度に痛みが出ることがありますが、1回目よりも2回目、3回目の方が痛みが出にくいです。
ワイヤー矯正中の痛みを緩和するためにできること
ワイヤー矯正中の痛みはどうにかできないのですか?
矯正中の痛みは避けることができません。しかし、緩和する方法があります。
矯正用ワックスを使用する
装置がお口の中の粘膜や舌にあたって痛い場合は、矯正用ワックスを使用することで装置の接触を軽減できます。矯正用ワックスとは練り消しゴムのようなもので、ブラケットにつけると装置が粘膜に直接触れるのを防ぐことができます。
使い方は、歯磨き後にワックスは必要な分だけちぎって、ブラケットやワイヤーにつけます。また、矯正中にワイヤーが外れた際も、応急処置として使用することもできます。矯正用ワックスは、ワイヤー矯正開始時に歯科医院でもらえるか、購入することが可能です。
ばなな矯正歯科恵比寿のワイヤー矯正の患者さまには、歯科用ワックスを無料でお渡ししています。ご希望の方はLINEなどでお知らせください。
ワイヤーを調整してもらう
ワイヤーの締め方がきつかったり、ワイヤーの先端がお口の中の粘膜にあたったりする場合は、ワイヤーを調整することにより痛みをやわらげることができます。調整後、痛みや違和感があればその場で調整してもらえるので、我慢せず歯科医師にその旨を伝えましょう。
痛み止めを飲む
歯が動くときの痛みは、痛み止めが有効です。歯科医院で処方してもらえますが、手元にある市販の痛み止めでも構いません。ただし、長期間にわたって服用すると、胃に負担がかかることもあるので、用法用量は必ず守りましょう。
歯磨きは丁寧に行う
ブラケットやワイヤーなど装置の周辺は、汚れが溜まりやすく歯ぐきが炎症を起こす原因になることがあります。また、汚れがたまるとむし歯や歯周病が進行する可能性もあります。歯科治療を優先することもあるため、矯正期間が延びてしまうことも。
矯正中は、フロスやタフトブラシ、歯間ブラシなど使って普段よりも丁寧な歯磨きをして汚れをしっかり落としましょう。
やわらかいものを食べる
ワイヤー矯正中に痛みがあるときは、豆腐やヨーグルトなどやわらかいものを中心に食べると良いでしょう。無理に硬いものを食べると歯に負担がかかって痛みが出やすくなる可能性があります。また、装置の脱落や破損したりするリスクもあるので注意が必要です。
硬い食材でも、細かく刻んだり煮込み料理したりするなど調理方法を工夫することで食べやすくなります。
【痛みが我慢できない】歯科医師に相談するべきタイミング
ワイヤー矯正中の痛みは2~3日をピークに、1週間程度でおさまります。しかし、以下のような場合は、早めに歯科医師に相談することをおすすめします。
- 我慢ができないほどの痛みが続く場合
- 調整後に痛みが強くなった場合
- 口内炎が1週間以上治らない場合
- 装置が脱落・破損した場合
矯正中は痛みを伴うものですが、強い痛みを我慢する必要はありません。歯科医師に相談することも、矯正治療を成功させるために欠かせないポイントです。
まとめ
個人差がありますが、ワイヤー矯正はある程度の痛みが伴う治療方法です。どのようなときに痛み出て、どのような対処法があるのかを知っておくことで上手に付き合うことができます。ただし、我慢できないほどの強い痛みを感じる場合は、歯科医師に相談しましょう。
ばなな矯正歯科恵比寿は、ワイヤー矯正をはじめ、痛みが少ないと言われているマウスピース矯正も取り扱っており、患者さま一人ひとりにあった適切な矯正方法を提案します。
公式ホームページ・メール・電話・LINEからの予約で初回カウンセリングが無料です。ワイヤー矯正の痛みの不安はもちろんのこと、治療費用や期間など、さまざまな疑問にお答えしているので、お気軽にご相談ください。