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2024.01.01小児矯正歯科矯正

子どもの歯並びと発音にはどんな関係がある?治療やトレーニングも紹介!

うちの子、舌を出して話していて、言葉がはっきりしないのよね。大きくなったら治るかしら?

子どもの話し方にこのような疑問を持つ保護者の方もいるでしょう。

発音や言葉の発達には個人差があるものの、歯並びや噛み合わせが大きく関わっています。本記事では、子どもの歯並びが発音にどのように影響を与えるのか、小児矯正による発音の変化などを解説します。

発音(構音)は、舌、唇、顎、声帯などの部位を動かして音を作り出す過程のことを指します。

言語を形成するうえでの基本的な要素です。子どもの発音の発達は単純な音から始まり、徐々に複雑な単語やフレーズに発展していきます。

発音の発達段階

正しい日本語の音を言えるようになるまでには、段階があります。以下は発音が完成する目安時期をまとめたものです。

2歳~パ行、バ行、マ行、ヤヨユワン、母音
3歳~タ行、ダ行、ナ行、ガ行、チャ行
4歳~カ行、ハ行
5歳~サ行、ザ行、ラ行

参考:歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020 言語機能と構音障害

発音の発達には個人差がありますが、正しい日本語の音を出せるようになるのは6歳頃と言われています。

そのため、明らかな原因がなく、6歳を過ぎても「サ行」「ザ行」「ラ行」の発音が難しい場合は、歯並びや噛み合わせに問題があるかもしれません

子どもの歯並びと発音の関係

子どもの歯並びは、発音に大きく影響を与えることがあります。

歯並びが整っていると、正しい発音をするための舌の位置や、音を作るための口の形が適切になりやすいです。

一方、歯並びが乱れていると、正しい発音を妨げる可能性があります。

たとえば、「サ行」「タ行」「ナ行」「ラ行」は、舌の先を上の前歯の歯ぐきに近づけて作ります。

このため出っ歯や開咬、受け口といった歯並びは、この音を正確に作ることが難しくなり、舌足らずな話し方になることがあります。

歯並びが悪いと、舌の位置や動きが制限されてしまい、発音全体に影響を与えてしまうのです。

そのため、乳歯が生え始めた頃から、子どもの歯並びに注意を払いましょう。

子どもの発音が悪いとどうなる?

発音がスムーズにできないと、以下のようなデメリットが生じる可能性があります。

コミュニケーションが困難になる

発音が不明瞭になると、周囲の人が言葉を理解することが難しくなります。それにより、友人とのコミュニケーションに問題が生じ、トラブルの原因になることもあります。

自信喪失につながる

不明瞭な発音により自分の思考や感情を適切に伝えることが困難になると、自信喪失につながり、引っ込み思案な性格になる可能性があります

学習に影響がでる

子どもの場合、読み書きの学習が難しくなる可能性があります。また、英語の「s」「z」「th」などの音は、前歯が正しい位置関係でないと適切な発音が難しくなります。

小児矯正による発音の変化

小児矯正は大人の歯科矯正と異なり、顎の成長のコントロールとお口周りの筋肉のトレーニングを含みます。

子どもの成長段階に合わせて、乳歯が生え揃った時期から永久歯が生え揃う時期にかけて行うのが一般的です。

小児矯正を行うことで、以下のような発音の変化が期待できます。

発音が明瞭になる

小児矯正では、トレーニングや装置を通じて、口の閉じ方、舌の正しい位置、正しい咀嚼と発音の方法を学ぶことができます。

これらの要素は相互に関連しており、明瞭な発音を生み出すための基礎となります。

流暢に話せる

歯並びが整っていないと、一部の発音が難しくなり、話す速度が遅くなったり、つっかえたりすることがあります。

小児矯正により歯並びが整うと流暢に話せるようになる可能性があります。

早いうちに始めることで、将来的な発音の問題を防ぐことが可能です。

ただし、発音の変化には個人差があります。小児矯正を検討している場合は必ず矯正歯科医に相談してください。

小児矯正はどんな治療を行うの?

小児矯正は始める時期によって「Ⅰ期治療」と「Ⅱ期治療」に分けられます。

Ⅰ期治療

I期治療は、顎の成長期に行われる矯正治療のことです。

永久歯が生え始める6歳くらいから始めることが多く、永久歯が正しい位置に生えるように顎の成長をコントロールします。

Ⅰ期治療では、症例や子どもの成長段階に合わせて、さまざまな種類の装置が使用されます。

たとえば、取り外し可能なものできないもの、就寝中に装着するものなどがあります。

また、歯並びを悪化させる指しゃぶりや口呼吸といった癖を改善するために、MTF(口腔筋機能療法)を行い、お口の機能の改善を図ります。

MFTは、食べる・話す・飲み込む・呼吸するといったお口周りの筋肉の訓練や、舌が正しい位置に置かれるようなトレーニングを行います。

Ⅱ期治療

Ⅱ期治療は、永久歯が生え揃う12歳くらいから開始する矯正治療のことで、歯並びと噛み合わせを整えます

Ⅱ期治療で使用する装置は、主に以下のタイプがあります。

ワイヤー矯正

歯にブラケットとワイヤーをつけて歯並びを動かす矯正方法です。

ワイヤーを用いて歯に力をかけることで歯を動かすことができます。古くから確立された治療方法で、軽度~重度の幅広い症例に対応できます。

マウスピース矯正

透明なマウスピースを装着して少しずつ歯並びを動かす矯正方法です。

1日20時間以上マウスピースをつけて、1~2週間ごとに新しいものに交換します。

自分で取り外しができるため、矯正前と同じように食事と歯磨きができます。軽度~中度の症例に対応しています。

自宅でできる発音トレーニング

保護者

子どもの発音は、歯並びを改善しないと治らないの?

歯科矯正は長期間に渡り、費用が高額になるため踏み切れないという保護者の方も少なくありません

発音はトレーニングを行うことで、ある程度改善が見込めます。ここでは、自宅でできる簡単なトレーニングを3つ紹介します。

よく噛んで食べる

食べ物をよく噛むことで、舌や唇、頬の筋肉が自然と鍛えられます

特に、硬い食べ物を食べることがおすすめです。噛む力や顎の発達の促進も期待できます。

また、口の中で飴を転がす、ストローを使って吸う、熱い物を「フーフー」と冷ます行為もお口の筋肉を鍛えられるので、工夫しながら食事をしてみましょう。

口を動かす遊びをする

ハーモニカ、しゃぼん玉など口を動かす遊びもおすすめです。

ハーモニカを吹くには、正確な息のコントロールと唇の動きが必要になります。

しゃぼん玉もまた、息を吹き出す速度を調整し、唇の形をコントロールする必要があります。

日常生活に自然と取り入れやすく、楽しみながら発音の向上も期待できるでしょう。

うがいをする

うがいはお口の中を清潔に保つだけでなく、頬のや舌の動きも訓練できます

姿勢を正して唇をしっかり閉じ、強めのブクブクうがいをしましょう。口の中の筋肉を動かすコントロール力が向上し、発音に役立ちます。

悪い歯並びが引き起こす問題

歯並びが悪いと発音だけでなく、他の問題も引き起こす可能性があります。

むし歯や歯肉炎になりやすい

歯並びが悪いと、歯ブラシが行き届かなくなり、歯と歯の間に歯垢が溜まりやすくなりますそれによってむし歯や歯肉炎のリスクが高まります。

消化不良につながりやすい

歯並びが悪いと、食べ物を適切に噛み砕くことが難しくなります。食べ物が大きいまま胃腸に運ばれ、消化・吸収に影響を及ぼす可能性があります。

コンプレックスを持ちやすい

歯並びが悪いと見た目に影響し、コンプレックスを抱くことがあります。それによって精神的な健康に影響を及ぼすことがあります。

顎関節症のリスク

上下の歯が正しく噛み合わない状態は、顎関節に負担がかかり、顎関節症を引き起こす可能性があります。

これは顎の痛みや頭痛、耳鳴りなどの症状を引き起こす可能性があります。

小児矯正でよくある質問

ここでは、小児矯正でよくある質問について紹介します。

子どもの歯並びは何歳から気にするべきですか?

乳歯が生え始める頃から、歯並びは形成され始めます。特に受け口の場合は、全ての乳歯が生え揃った3歳頃に問題が明らかになることもあります。早いうちから定期的に歯科検診を受け、疑問や不安が生じたら歯科医師に相談しましょう

小児矯正は、適切なタイミングから開始することが最も重要です。

合わせて読みたい>>>小児矯正は何歳までにするべき?受診の目安や適切な年齢を解説!

治療期間はどれくらいかかりますか?

歯並びの状態や子どもの成長過程などによりますが、通常1~3年程度必要です。

矯正後の後戻りを防ぐ保定期間も必要になり、トータルで3~4年程度かかることもあります。

乳歯の歯並びが悪い場合、永久歯も影響を受けますか?

乳歯の歯並びが悪いと、その下に生えてくる永久歯の位置や生え方に影響を及ぼす可能性があります。

特に乳歯が早い段階で失われた場合、他の歯がそのスペースに移動し、永久歯が正しい位置に生えてこないことが考えられます。

まとめ

子どもの歯並びは、発音の発達に大きな影響を与えます。

特に「サ行」「タ行」などは歯並びが影響し、発音に問題が起こる可能性があります。

小児矯正により歯並びが整うことで、明瞭な発音が期待できます。発音の問題は、コミュニケーションや学習に影響を及ぼす恐れもあるため、早めに対策を検討することが重要です。

ばなな矯正歯科では小児矯正に力を入れています。早い段階から治療を始めることで、発音の発達に良い影響を与えられる可能性があります。

小児矯正の歯科医師は、小さな子どもを持つ女性が担当しています。母親としての気持ちも理解できるため、安心して治療を受けていただけます。

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お子さまの歯並びについて気になること、矯正治療の必要性など、些細な疑問でもお気軽にご相談ください。

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